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十二世 伊東 久重・建一展 -御所人形の伝統、脈々と- 開催中☆

2014.01.24
みなさま、こんにちは。すだちです
大寒も過ぎ、暦の上では「もうすぐ春ですよ」と肩をトントンとたたかれますが、
京都の冬はまだまだ寒いんです
でも先日 わたくしは他府県のマラソン大会に出場してきまして
雪がチラつく中、走ってきました(まだ5キロという短かい距離でしたけど)
無事に完走後、化粧が剥げ、頭もバサバサに乱れていたのに、地元のローカルTVにインタビューされたすだち
見るに耐えない画面なので、きっと採用はされてないハズ
でも、走った後の達成感っていいものですね。また走ろうかな♪
では、今週の美術画廊をご紹介します

十二世 伊東 久重・建一展 -御所人形の伝統、脈々と-
◆会期 1月22日(水) → 28日(火) 最終日は午後4時閉場
◆会場 6階 美術画廊

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【十二世 伊東 久重 「福の神」】
有職御人形司として代々続く、伊東家 十二世 久重先生と そのご長男であられる建一先生との、初の父子展
今展では、お二人が作られた愛らしい童子の御所人形や、雛人形・高盛金彩による飾筥などを一堂に展観しています

伊東 久重先生は、1978年に十二世 伊東久重を継承されました。
1985年に高島屋京都店で個展を開催して以来、今回 5年ぶり 10回めの個展となります

この福の神の、朗らかに笑うその笑顔に見入ってしまいます
狂言の「福の神」では、旧暦の大晦日に福の神を祀った神社へお参りする2人の男性。豆を撒きながら「福は内、鬼は外」と騒ぐと、中から現れた福の神が、その男性達を金持ちにする代わりに酒をくれと言い、酒をおいしそうに飲みながら歌い始めます
優雅に舞いながら 足をトンと踏む、その音が聞こえてきそうです。

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【伊東 建一 「幸運」】
伊東 建一先生は、大学を卒業後 父 十二世 久重先生のもとで、本格的に御所人形師の道に入られました。
2005年に最初の作品を発表後、十二世 伊東久重展に参考出品されるなどを経て、2012年 箱根やまぼうしにて「伊東建一 御所人形の世界」を開催されました。

手に四葉のクローバーを持っています。うーん、幸せになれそう〜
「おかあさん、あったよー」と見せてくれてるのかな?
建一先生は、風船や刀など 今まで人形が持っていなかった、いろいろな持ち物を人形に持たせておられます。
建一先生は、「それには、御所人形としての基本がしっかりとできていることが前提です」と御所人形を継承する厳しさがうかがえます。

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【十二世 伊東 久重 「雲錦の舞」】
さて、ここで伊東家の由来をご紹介します
伊東家は江戸時代の初期から「桝屋庄五郎」の屋号で薬種商を営むお家でした。
江戸時代中期(1716〜1736年)、手先が器用で人形作りの才能があった当主が家業を人形制作とし、「御人形細工師 初代 桝屋庄五郎」を名乗ります。
1767年 三代 庄五郎が後桜町天皇より人形師として御所入りを許され、「有職御人形司 伊東久重」の名を賜りました。
この時から今日まで、当主は代々「久重」を名乗る習いとなっています。

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【十二世 伊東 久重 「鯛曳き」】
では、御所人形とはどういった人形でしょうか?
御所人形は江戸中期に完成されました。その特徴は、子どもの姿で三頭身・白い肌。
宮中の節句や結婚など お祝いの時に飾られていた人形なのだそうです。
江戸時代には「頭大(ずだい)人形」「拝領人形」などと呼ばれていました。
各地の大名が参勤交代などで江戸へ行く時、宮中へご挨拶に伺った際のお土産として御所人形をいただかれたことから、徳川幕府では「お土産人形」とも呼ばれていたのだとか。
その後、明治時代に御所人形という名称で呼ばれるようになりました。

なめらかな白い肌と、そのふくふくとした姿
笑みをたたえたようなあどけない表情の人形に、画廊に来られたお客様 みなさんが、ほほ笑んでおられるのが印象的です

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【十二世 伊東 久重 「桜の絵飾筥」】
飾筥は約25年前から久重先生が制作を始められました。
高盛金彩を施された冠や太刀などの、人形の持ち物を作る技術を活かした作品にしてはどうか?という提案がきっかけでできたシリーズなのだとか。
その提案がなかったら、これらはできてなかったかも…と久重先生。
こんなに美しい筥が出来上がるなんて、提案された方に感謝です
人形制作で培われる伝統技術を活かした高盛金彩絵の筥は、四季折々の草花が描かれるなど、京都らしい華やかさに溢れています

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【十二世 伊東 久重 「左:蓬莱山の絵小筥・右:蓬莱山の絵飾筥」】
そして内側も見ていただきたく、撮りました
鶴が描かれたこの筥、パカッと開けてみるとー
隅のほうにいる亀さんが見えますか?
外側の絵に合わせたモチーフを、内側にさり気なく描かれているところがニクイ

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【伊東 建一 「ちびたま」】
すだちのお気に入りがこちら 蒸したてのお餅のようにコロコロと佇む彼らは、この他にも三兄弟がいます。
ちびたま君は一人づつ、座り姿と表情が違うんです。まるで人間と同じで、彼らに個性があるかのよう…

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【伊東 建一 「わんぱく」】
先生方は作品名も大切にされており、出来上がってから その子の雰囲気を見て名づけられるのだとか。
自分の子どもに名づけるように、とても悩んでつけられるのかなー
この作品も「わんぱく」そのもの。「えいえいおー!」と右手を挙げていますね

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【十二世 伊東 久重 額装短冊 「左:兜と菖蒲・右:梅」】
そして、とっても魅力的なお知らせがあります
1月25日(土) 午後2時より、6階美術画廊内において
十二世 伊東久重先生・建一先生によるギャラリートーク」を開催します。
※ギャラリートークは終了いたしました。沢山のご来場ありがとうございました。

ブログには書ききれなかった制作の工程やその苦労話など、普段には聞けないエピソードがいっぱい出るかも
父子揃ってお話が聞けて、素敵な時間が過ごせること間違いなしですよ
ぜひ お立ち寄りくださいませ

今週もお待ちしておりまーす すだちでした

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 高島屋 京都店
 6階 美術画廊・工芸サロン・茶道具売場
 直通番号 075-252-7196
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