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喜寿記念 交趾焼 進化の継承 中村 翠嵐 茶陶展

2020.09.23
皆さまこんにちは。4月うさぎです。
暑さ寒さも彼岸まで。シルバーウィークでは、高い青空や鮮やかな彼岸花に、巡る季節を実感された方が多かったことと思います。今週の画廊催では秋に似つかわしい、雅びなお茶道具をご覧ください。



喜寿記念 交趾焼 進化の継承
中村 翠嵐 茶陶展
■9月23日(水) → 29日(火)
■6階美術画廊 ※最終日は午後4時閉場
※会期・営業時間・最終日終了時間を変更する場合がございます。


中村 翠嵐(なかむら すいらん)先生は1942年京都に生まれ、父に師事して陶芸の道に入られた後、長年にわたり「交趾焼(こうちやき)」の伝統と技を踏襲し、作品制作に取り組んでこられました。1987年京焼・清水焼伝統工芸士に認定され、2003年「京の名工」京都府伝統産業優秀技術者表彰、2010年には「現代の名工」厚生労働大臣表彰を受けておられます。今展では、雅びな色彩のなかにも侘びた先生特有の色合いの作品を中心に、交趾焼の可能性を広げるべく挑戦された茶盌、水指、香合、花入など、新作の数々を一堂に展観いたします。





浅黄、青、浅青、紫、赤、黄。目も綾な地色に、美しい色の柄と金彩。上品で華のある作品が並びます。

交趾焼は16世紀後半の安土桃山時代、ベトナムのコーチシナ(交趾支那)との交易で日本にもたらされた焼きものです。色鮮やかな縞模様の小容器を「交趾香合」と呼び、お茶人の間で珍重されたのが由来で、後に香合のみでなく色々なお茶道具が京都で作られるようになりました。先生は従来の技法に絵の具の改良や新しい技法を加えて現在の交趾焼を作り、喜寿を迎えられた今日も研鑽に努めておられます。細やかな一陳(いっちん)盛りの線描と、鮮やかな色彩が特徴です。


■No. 79「交趾 荒磯陶釜(替蓋添フ)」
今回ぜひとも見ていただきたいのが、この陶釜(すえがま)。金属のように見える釜肌も含めて陶製です(蓋は銀製・替蓋は陶製)。炉にかけてお使いいただけます。


同じ作品。上の画像は一陳盛り(泥漿を絞り出す線書き)を見ていただきたく、拡大してみました。曲面へこれほど繊細な線を引くには、力加減が大変難しく、熟練の技が求められます。手作業ならではの深みある青の彩色と金彩が印象的です。下の画像は蓋を開けて中をのぞいたところ。白い貝殻に遊びごころが感じられます。




■No.4「交趾 雲鶴手桶水指」(下の画像は拡大)
■No.53「交趾 三扇四君子風炉先屏風」
何ともいえずこっくりした上品な赤。この赤を出すのに苦心されたそうです。お祝いの席に似つかわしい取り合わせです。




■No.60「淡青交趾 沢瀉食篭」



◾️No.1「紫交趾 七宝透松桐唐草皆具」



■No.3「古代黄交趾 金銀彩竹林茶盌」



■No.12「交趾 団扇朝顔茶盌」
清涼感ある磁肌を求めて、先生が新たに開発された「透光性磁器」です。長石・石英・白陶土を新素材「セルロースナノファイバー」で結合させたとのこと。常に新しい境地を探求し続ける先生の研鑽の賜物です。夏のお茶席に映える、透き通った涼やかさをお楽しみください(下の画像は底を透かし見たところ)。




■No.113「古代黄交趾 稲塚花入」



今展では、先生の甥・中村 正史(なかむら まさふみ)先生も一緒にご出品されています。

■No.105 中村 正史「淡浅黄交趾 御所車茶盌」


最後に正史先生が、コロナ退散を祈って作られた作品をご紹介します。

■No.31 中村 正史「交趾 願い水指」
地球を抱く鳳凰。大胆な意匠で先生の真摯な願いが見る人に伝わってきます。早く世界が平穏に戻りますように…。

いかがでしたか。ここでは紹介しきれない作品がまだ多々ございます。今は画廊へお越しいただくのが叶わない方も、興味ある作品がございましたら、どうぞお気軽に「京都タカシマヤ6階美術画廊」へお問い合わせくださいませ。

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高島屋 京都店
6階 美術画廊・工芸サロン・茶道具売場
電話 075-221-8811(代表)
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