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古希記念 藤田 潤 ガラス新作展 & 川端 宏房 漆芸展 ―雨と光の世界―

2021.06.16
皆さまこんにちは、4月うさぎです。
今週も画廊催から、美術部員のおすすめ作品をご紹介します。
両画廊共々、梅雨空にぱっと光が差し込み、涼やかな風が吹き渡るような、色鮮やかな作品が揃いました。

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古希記念 藤田 潤 ガラス新作展
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■6月16日(水) → 22日(火)   ※最終日は午後4時閉場
■6階美術東画廊
※会期・営業時間・最終日終了時間を変更する場合がございます

藤田 潤(ふじた じゅん)先生は、1951年東京都に生まれ、学習院大学を卒業後、文化勲章受章者で世界的ガラス作家の父・藤田喬平先生のもとガラス工芸の道に進まれました。現在はヴェネツィアと日本に制作の拠点をおき、風・雲・水といった自然界の気韻や生命の尊さをテーマに、独自のガラス表現を追求されています。今展では、花器、オブジェ、筥(はこ)に、近年精力的に取り組まれて人気の野菜やフルーツのオブジェ、過去の代表作も加えて、先生のこれまでを展観いたします。


(左)■No.133「大吉」 (右)■No.31「大地」
自然や大地の力がみなぎる野菜のオブジェです。元気の出るビタミンカラーで心の栄養をお取りください。



■No.3「碧き葡萄」 ※下は部分拡大
ヴェネチアンガラスの技法を駆使して作られた葡萄。近寄るほどに、一粒一粒丁寧に仕上げられた細部に目を奪われます。こちらも豊穣のシンボルの作品名の通り、見る人に心の豊かさを分かち与えてくれます。



■No.13「瞳」 ※下は下部拡大
今展で取り組まれた「顔」のオブジェ。ずっしりしたガラスの塊です。画像ではうっすらとしか見えませんが、中に白いレースガラスが挟み込まれています。レースガラスは、通常吹きガラス技法で伸ばし広げて見せますが、この作品では挟んだ時点から広がらないので、サイズや位置を慎重に見定めて挟まなければいけないとのこと。挟んだ後、鼻・口・顎などを切り出していくうちに、中のレースが自然にゆらめいて表情を加えてくれるそうです。


(左)■No.15「青年」 (右)■No.16「夢」
瞳を閉じた瞑想的な「夢」は「大事なものは『心の眼』でしか見つめられない」という先生のお考えを映した作品です。「顔」シリーズはかなり以前に少し作ってみたのを、今回改めて力を入れて取り組まれたとのこと。そう言えば去年からマスクに覆われて、家族以外の人々の「顔」をきちんと見ていないことに、今さらですがしみじみと感じ入りました。


■No.51「漣」



■No.23「風の道」 2006年制作 ※下は上から見た拡大
古希記念の今回、特別展示された過去の作品の一部です。題名通り風がすうっと通り抜けていくのを感じる、柔らかな色彩と造形のゆらめきがとても魅力的です。



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川端 宏房 漆芸展 -雨と光の世界-
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■6月16日(水) → 22日(火)   ※最終日は午後4時閉場
■6階美術西画廊
※会期・営業時間・最終日終了時間を変更する場合がございます

川端 宏房(かわばた ひろふさ)先生は、1978年に六代 川端 近左(きんさ)先生の長男として生まれ、奈良芸術短期大学洋画コースを卒業後、石川県立輪島漆芸技術研修所にて漆芸を学び、その後、父・六代に師事してこられました。今展では、思い入れのある様々な景色をモチーフに、蒔絵・螺鈿などの漆工芸の多彩な技と独自の感性で表現されたカラフルな色づかいの棗、水指、花入など、心温まる癒しの新作の数々を一堂に展観いたします。



■No.57「私の蒔絵記憶パネル」 ※下は部分拡大
漆とガラスの粉で描かれた、きらきらと幻想的な画です。記憶のつながりを現すラインの合間に、可愛らしい小さな顔があちこち覗いています。額装家の方とのコラボレーションで、優しい光が引き立つ額装に仕上がりました。


■No.15「綿胎もへちゃん蒔絵特大花入れ(赤)」
先生が力を入れて制作された、今展一番の大作です。「もへちゃん」は先生オリジナルの花の精。作品名の通り、綿を胎にして成形するのにとても苦労されたとのこと。上部に花を活ける落としが仕組まれていますが、花がなくても会場内でぱっと目を惹きます。近寄ると蒔絵で描かれた顔がうっすら見えますが、カメラで捉えきれませんでした。会場へお越しになれる方はぜひご覧ください。



■No.2「縁日蒔絵大棗 内銀溜」
梅雨から夏へと移ろいゆく時期なので、空や雨や草花昆虫など、季節に合わせた自然のモチーフを取り入れた作品が揃っています。こちらは、心がぱっと晴れやかになる大輪の向日葵。大胆な意匠と細やかに仕上げた花芯の美しさをご覧ください。


■No.30「乾漆水紋蒔絵平茶碗」



■No.38「乾漆積乱雲蒔絵水指」
こちらも今回先生が大変苦心された作品。むくむくと盛り上がる積乱雲の動きを捉えようと、色漆を丹念に塗り重ね、金銀を蒔き散りばめています。画像でその細やかさをお伝えしづらいのが残念でなりません。ぜひ会場で本物とのご対面をお願いしたいところです。


(上段)■No.80「もへちゃん特大蒔絵ブローチ」
(下段)■No.81・82「もへちゃん蒔絵ブローチ」
天真爛漫な創造力の赴くままに生み出された「もへちゃん」の世界を楽しめるアクセサリーの数々。ブローチの他にも、帯留めやピンバッチ、イヤリングなどが揃っています。


なお、最後になりますが、今週の「工芸サロン」では
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「松宮 尚美 陶展」
■6月16日(水) → 22日(火) ※最終日は午後4時閉場
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を開催中です。清々しい染付の作品をお楽しみください。



いかがでしたか。いずれの催にも紹介しきれなかった作品が多々ございます。
興味ある作品がございましたら、どうぞお気軽に「京都タカシマヤ6階美術画廊」へお問い合わせくださいませ。

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高島屋 京都店
6階 美術画廊・工芸サロン・茶道具売場
電話 075-221-8811(代表)
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